ついてない日々はつづいていく。


夜勤明けで正午頃目が覚めた。当然寝ているだけでも腹は減る。
母上はどうやら仕事に行ってしまって、家には一人だけらしい。


「昼飯♪昼飯♪」「豚肉とか卵でもでもあればラーメンでも♪」


と微妙な歌を歌いながら冷蔵庫を捜索してみる。しかしながらその
日は食材が何一つなかった。最後の頼みの冷凍庫の中にも解凍すれ
ば食べられそうなものはなかった。


こうなるとコンビニでも行くか近所のスーパーへ買い物に行くのが
次の手だが、起きたときからどうにも頭痛がする。なるべく外へは
出たくない…しかしながら腹は減る。何か食わせろ!と僕の胃袋は
ものすごい勢いで主張する。


しょうがない…素ラーメンでもいいか…と思ったが、愛食している
袋入りのチャンポンメンすら買い置きがなかった。


「こまったなぁ…」と思いつつ再度冷蔵庫を捜索してみる。すると
奥の方から袋に入ったワッフルの従兄弟のような物がでてきた。
袋には原宿ドックと書かれている。棒状のチーズをワッフルの生地
で包んだ物らしい。原宿ではこんな物が流行っているのだろうか?


「そういえば、おかんが仕事場に出入りする冷凍食品会社から買った
のはいいけど、持って帰るのを忘れて仕事場の冷蔵庫に一週間ほど
放置していて…」とかなにとか言っていたのを思い出した。


…冷凍のまま一週間なら問題ないけど、解凍して一週間放置。果た
して食べられるのだろうか…しかし背に腹は代えられないので、まず
一個。匂いや味には問題ないが旨くはない。勢いでもう2個食べて
再び眠りについた。


当然腐っていたらしく、ものすごい吐き気に襲われるのはそれから
30分ほど後のことである…。