先日お泊りで温泉へ行ってきた。今回はその渾身のレポートをお届けする。


宿に集まるのは会社で普段親しくしている11人で男ばかり。

新年会の名目で宿に泊まってコンパニオンさんと遊ぼう…というのが目的だ。


「…本当にこれでその宿へ行けるんですか?」
「大丈夫だって、たぶんこの山を越えて次の山を越えればすぐだよ」


その山道はかろうじて車が1台分通れるくらいしか除雪してなかった。
両サイドは雪の壁である。僕が自宅を出たとき市内には、ほとんど道に
は雪がなかったから山奥を走っているんだなぁ…と痛感する。


僕は会社の同僚と先輩を車に乗せて、東北地方等の雪国でも走っている
かのような雪景色の続くそのすさまじい悪路を、ゆるゆるると車を走らせていた。


「何本かそこへ行く道があって、一番近道を走っとるんだ」


と横に乗ってナビしている人は言うが、僕としては時間がかかっても
いいからもっと平坦で幅の広い道を選んでほしかった…とマジで思う。
道に迷って遭難したら、本日のお楽しみ美人コンパニオン付き宴会にも
出られないではないか。


実はこの目的の宿には一年前にも同じような宴会で利用したことがある。
しかし一年前はほとんど雪もなかったし、道順の記憶が僕の頭からすっかり
消えてしまっている。


「目的の宿はものすごく説明が難しいわかりにくい場所にあって、誰かに
道案内してもらわないと迷うよ…」


とその宿の場所を知っている友人は言っていたので、僕の車に参加メンバーの
何人かに乗ってもらって道案内してもらって宿へ行くことにしたわけだ。


しばらく行くうちに雪でどこまでが道の端なのか分からない下り坂に出た。


「あ、両わき崖やからね。落ちたらアウトね。」「左寄りすぎ!!!」
「あれ…道間違えたかな?さっきの所曲がらずに真っ直ぐだったかな…」


という具合にヘトヘトになりながらも約2時間かけて宿へ到着。


この宿がまた(一応ホテル)なのだが究極のオンボロホテルなのだ。
このホテル極力経費の削減を目標にしているらしく、入っても仲居さん
の部屋までの案内もなければ、チェックインのチェックもない。

ロビーには天皇陛下様が昼食にお立ち寄りになった際に使用されたという

いわくつきの食器がケースにいれられて鎮座している。

これがこのホテルの唯一の自慢らしい。


この寒いのに部屋は暖房が効いているが、廊下は寒いまま…といった具合。

その代わり格安で、去年は宿代よりコンパニオン代の一人頭の料金の方が

高かったような気がする。冷蔵の中身も空っぽで自分で買ってきて好きなように

入れる仕組みになっているようだ。


去年は一泊2食で、コンパニオンも3人ついて7000円だったかの予算でお釣が
きたように覚えている。料理はアワビの生きたのとか船盛りがて、料理は豪華
だったのに宿に頼んだ3人のコンパニオンが最低だった。最低35歳にデブ一人に
(以下略)


今年の幹事は去年の反省を生かして、料理を最低ランクにまで落としてその
分コンパニオンの質を上げるために予算を使ったらしい。わざわざかなり離れた
所にあるコンパニオン派遣会社へ4人お願いしたようだ。


さあ、お風呂へ入って定時に宴会スタート。一人雪道で迷ってまだ到着しない
のがいるようだが、そんな馬鹿な奴はほおっておけばいいのだ。


次回予告。
待ちに待った宴会が幕を開ける。11人の男たちのコンパニオンを奪い合うバトルが
勃発する。さあどうなる?