「ま、大丈夫だってこれからこれから」


等々とお気楽な事を言う3人。時間は開始から30分も経っていない。

明日は午後からの仕事なので一応朝5時までの約束だ。


「ちょっとトイレ行ってきます…。」と玄関から外へ。


風は冷たかったけど気持ち良い寒さで、春はもう近いのだろう…。
寒さのおかげで急速に冷静さを取り戻す。
もともと1万円くらいの負けは覚悟していたのだ。
負けてもよい経験と授業料になるだろう…。


先ほどの3人の雀力から推測するに確かに強い。いつも友達と遊ぶ
感覚ではまず勝てない。負けないにはどうしたらよいか…。


まず、リーチの否定だ。少々点が低くなるが鳥などのボーナスは
諦めることに。ドラが多いのでダマテンでも4飜程度は狙える。
こうでもしないとリーチをかけた途端に警戒されてしまい、危険牌
はまず出ないだろう。あとはリーチツモに期待だが今日のツキでは

そちらも厳しいだろう…。


それから一度危ない…と感じたら無理に勝負に行かないことだ。
安全確認を怠って交通事故を起こしていては何にもならない。
いくら勝負手だとはいえ毎回無理することはない…。


そして勝負再開。2回戦はほぼ原点を維持してウマの分で若干プラス。
なんとか2位にくい込む。これでいいのだ。ドベさえ引かない用に最新
の注意を払っておけばそう負ける…負け続けることはない。


そして場所変え。この3人ツキは座った場所に宿ると信じていて、2度
ともトップをとった先輩の場所が今日は一番いい。試しに座ってみれ
ば分かる。とおっしゃる。僕はツキは人に宿る物…とこれまでの麻雀
で信じてきたが、どうやらそうでもないらしい。


普通は白と東西南北を使うが、場所決めは賽子を振って一番大きな
目の出た人から選ぶことに。結果僕とギャンブラーが9で、もう一度。
結果僕の数字が上だったので、それでは…ということで先輩の場所へ。


(…なるほど。先ほどの場所とは手のレベルが違う)

続く